Chord の機能
『学習カテゴリ-Chord_01 : Diatonic Chord(Major)』
『学習カテゴリ-Chord_02 : Diatonic Chord(Minor)』
でダイアトニックコードを学びましたが、ダイアトニックコードにはそれぞれ特有の音の響きと、はたらき(機能)があります。
メジャーのダイアトニックコードにおける機能
Tonic : トニック (以後、略して『T』と表記することがあります。)
(最も安定した感覚を得られるコード。)
I△7 Ⅲ-7 Ⅵ-7
Sub Dominant : サブトミナント (以後、略して『SD』と表記することがあります。)
(不安定なコード。)
Ⅳ△7 Ⅱ-7
Dominant : ドミナント (以後、略して『D』と表記することがあります。)
(最も不安定なコード:Tonic に進もうとする強い性質をもちます。)
Ⅴ7 Ⅶ-7(♭5)
実際に、ダイアトニックコードにそれぞれの機能を書き記してみましょう。
このようになります。これらのコードの機能は覚えるしかありません。
しっかり覚えましょう。
コードのディグリーネームや機能を覚えることによって、あなたが曲を聴いて『いいな』と思った部分を分析することが出来るようになります。
また、分析することによって得た法則をあなたが作曲する際に、その『感じ』を出す技術として応用することが出来るようになるのです。
トライトーン3全音
Dominant の機能をもつⅤ7 や Ⅶ-7(♭5) が最も不安定な響きを与えるのは、そのコードの構成音にトライトーン(3全音)を含んでいるためです。
トライトーンとは
全音が3つの音程のことをいいます。トライトーンの音程の2つの音は下の画像の様に
『音程が上下半音狭い和音』、あるいは『音程が上下半音広い和音』へ進みたくなる性質を持っています。
画像のように、G7 は3rdの音と7thの音が全音3つ分の音程であるため、トライトーンを含むコードであることが分かります。
念の為2つの音の音程を数えてみると『シ – ド# – レ# – ミ# (ファ)』と全音3つ分の音程であることが確かめられます。
このトライトーンの音が『音程が上下半音狭い和音』、あるいは『音程が上下半音広い和音』へ進みたくなる性質を持っているので、同ダイアトニックコード内にあって、それに該当するコードである C (他にも該当するコードはあります)に進行することによって、解決を感じさせ安定感を得ることができるのです。
簡単にいうとこの場合、『ファの音』は『ミの音』へ、『シの音』は『ドの音』 に移行したがるということになります。